犬と猫の歯周病は、3歳以上の8割が起こりやすいといわれているほど、歯の病気に悩まされている飼い主様が多くいらっしゃいます。歯周病が悪化すると全身にまで影響が及ぶ可能性があるため、犬や猫の歯と健康を守るためには日頃から歯のチェックを心がけることが大切です。
今回は犬や猫が歯科診療を受けるメリットについて、歯の病気や当院で行っている歯科診療などをご紹介します。
■目次
1.歯の衛生の重要性と定期的な歯科検診の必要性
2.歯科疾患の種類と症状
3.歯の疾患を放置することによる全身への影響
4.徳島の動物病院における林獣医科病院の歯科診療の特徴
5.歯科診察の流れ
6.歯と口腔内の健康を維持するためのアドバイス
7.まとめ
歯の衛生の重要性と定期的な歯科検診の必要性
犬や猫の歯に問題が起きた場合には、口の中に痛みが生じることがあります。それにより、ごはんが食べられなくなり、健康を損なう可能性があります。
また、歯周病による細菌感染は口の中にとどまらず、血液を介して全身に広がり、さまざまな病気を引き起こすことがあります。そのため、犬や猫が健康に長生きするためには定期的な歯科検診を受け、病気の早期発見を行うことが大切です。
歯科疾患の種類と症状
犬や猫の歯科疾患には、以下のものが挙げられます。
＜歯周病＞
歯垢の中の細菌によって歯茎が腫れたり、歯が抜けたりする病気です。歯周病が悪化すると、下顎を骨折してしまうケースもあります。
＜歯肉炎＞
歯周病の初期段階では歯茎に炎症が起こることで腫れや赤み、出血が起こります。
＜猫の口内炎＞
ウイルスや細菌の感染、免疫の低下などが原因で起こり、強い痛みを伴うことから食欲が落ち、体重が減少することがあります。治療をしても完治しない「難治性」のものも多く、すべての歯を抜く可能性もあります。
＜口腔腫瘍＞
口の中にできる腫瘍のことで、良性・悪性にかかわらず、犬や猫でよく見られます。
特に口腔腫瘍は悪性の場合が多く、異変を感じたときには手遅れになってしまっていることが多く見受けられます。そのため、日頃から愛犬や愛猫の口腔内チェックをするようにしましょう。
＜不正咬合＞
歯のかみ合わせが悪い状態を指します。乳歯が抜けずに残ってしまう「乳歯遺残」や生まれつき上下の顎の長さが違うことなどが原因で起こります。
＜その他の口腔内疾患＞
歯が折れたり欠けたりしてしまう「破折」や生まれつきの病気である「口蓋裂」などがあります。
歯の疾患を放置することによる全身への影響
前述したように、歯の疾患を放置すると口の中に痛みが生じ、ごはんを食べることが困難になり痩せてきます。また、感染症が全身に広がることで、心臓や腎臓、肝臓の病気を引き起こすことがあります。
さらに、肺炎や鼻炎を引き起こすリスクもあるため、歯の疾患が疑われる場合は、早めに対処することが大切です。
徳島の動物病院における林獣医科病院の歯科診療の特徴
徳島の動物病院林獣医科病院の歯科診療は、歯科を専門とする獣医師を定期的にお招きし、病気が長期化した症例や専門性の高い手術などを担当していただいております。
＜林獣医科病院の歯科診療の特徴＞
・最新の歯科医療設備と技術
・動物歯科専門の獣医師による的確な診断と治療
・飼い主様への丁寧な説明とホームケアのアドバイス
歯科診察の流れ
診察では問診や視診、触診を行い、歯茎の具合や歯の動揺がないかどうかなどを確認します。ただし、目に見えない部分もあるため、症状が悪化している場合は全身麻酔をかけてレントゲン検査を行い、治療方針を決定することもあります。
治療方法は病気の種類によって異なり、例えば、歯周病の場合は歯石除去や抜歯を行います。ただし、1本でも病気の可能性がある歯が残っていることにより、再発することがあるため、術後もデンタルケアを続けていく必要があります。
また、病気を早期発見できるよう、最低でも1年に1回定期健診を受けることを推奨します。
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歯と口腔内の健康を維持するためのアドバイス
犬と猫の歯と口腔内の健康を維持するためには、毎日のブラッシングと口腔ケアが大切です。
ご家庭で使用する歯磨き用品は犬や猫専用のものを選びましょう。また、人間用の歯磨き粉は犬や猫にとって危険な成分が含まれていることがあるため、使用しないようにしましょう。
当院ではさまざまなデンタルケア用品を取り揃えておりますので、どのような用品を選べば良いのか分からないという方は、お気軽にご相談ください。
また、硬いおやつは破折につながる恐れがあるため、人が噛めないほどの硬さのものは与えないようにしてください。しかし、どんなに気をつけていても歯の病気になってしまうことがあります。
そのため、前述したように最低でも1年に1回を目安に、予防歯科を定期的に受けるようにしましょう。もし、歯石が見つかったとしても、歯周病が起こる前にスケーリングを行うことで、歯を抜く必要はなくなります。歯が揃っていればごはんが食べやすくなり、健康寿命を伸ばすことができるため、早期発見・早期治療を心がけましょう。
まとめ
犬や猫の健康は歯から始まります。大切な家族の健康のためにも、日頃から歯のチェックを心がけ、定期的に予防歯科を受けるようにしましょう。
当院では予防歯科も行っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
犬や猫、小動物（ウサギ、フェレット、ハムスター、鳥、ハリネズミ）など幅広い動物の診療を行う動物病院
『林獣医科病院』
住所：徳島県徳島市南島田町2丁目119-2